藤縄喜和名誉会長
一般財団法人 鳥取県水泳連盟
名誉会長 藤縄 喜和
 

3年にわたり猛威を振るった新型コロナウイルス感染症も、終息には至らないまでも、2類から5類扱いとなり、感染に対する注意は必要ですが、ようやく平穏な社会生活が送れるようになってきました。昨年度はお陰様で、予定をしていた県内大会もすべての大会を実施することができました。また、本県で行われた中国五県対抗水泳競技大会も3年ぶりに開催でき、他の中国大会、全国大会においても、ほぼ予定通り開催されました。そのような中で、ハンガリーのブダペストで開催された世界選手権では、飛込の三上紗也可選手が3m飛板飛込で7位入賞、金戸凜選手と組んだ3mシンクロ飛板飛込においては準優勝、競泳の武良竜也選手は200m平泳ぎで4位入賞し、2人とも見事に世界の強豪選手の中にその名を連ねるに至りました。その後ドイツで行われたワールドカップでは三上紗也可選手が3m飛板飛込で準優勝となり、名実ともに世界のトップレベルの選手となりました。国内大会では、3年ぶりに栃木県で開催された国民体育大会で本県の選手が活躍してくれました。飛込では、三上紗也可選手が成年女子3m飛板飛込で圧勝、安田舞選手は高飛込で5位入賞、佐々木音葉選手が少年女子高飛込で優勝、3m飛板飛込で準優勝し、飛込競技で天皇杯得点27点を獲得しました。また、競泳では武良竜也選手が100m平泳ぎで同着の3位、宮城歩優選手が7位、上杉凛選手が8位入賞をし、競泳、飛込合計で34.5点を叩き出してくれました。本県水泳界として、国体で競泳、飛込とも期待通りの活躍をしてくれました。強化事業におきましては、県内競泳少年勢も順調に成長しており、男子高校生ではバタフライの上杉了以選手、女子では背泳ぎの上杉凛選手など全国で戦える選手も成長しており、今後が楽しみであります。飛込では三上紗也可選手に続く、安田舞選手も、実力をつけてきているところであります。また、高校生の佐々木音華選手も高校最後となります。佐々木選手には、昨年惜しくも逃した完全優勝を狙って欲しいものです。ジュニアでは小学生の福田倖希選手や野坂律季選手も全国ジュニアオリンピックでの活躍を期待しているところであります。水球では、昨年はコロナの影響で試合に出場できなかったところですが、国体出場をかけミニ国体で優勝し、本国体への出場を果たしたいものです。中学校や小学校のジュニアクラスまた、女子のクラスにおいても中国地域で勝てない状況が続いておりますが、中長期的な強化策を考え、男女とも今後の強化と育成に期待をしています。今年7月には福岡で世界選手権が開催され、9月には中国杭州でアジア大会が開催されます。出場代表権を獲得した飛込の三上紗也可選手には、東京オリンピック、ワールドカップに続く活躍を期待するとともに、多くの本県の選手が一線で活躍する選手を目標にし、それぞれの大会で活躍をしてくれることを祈念しています。終わりに、選手を常日頃より支えていただいています鳥取県をはじめ、関係者各位、保護者の皆様に心より感謝申し上げ巻頭のご挨拶とさせていただきます。